第32回単独研究会

日本応用数理学会「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会 第32回研究会

日本応用数理学会「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会では,第32回研究会を開催致します.

  • 開催日:2021年12月10日(金)
  • 会場:オンライン(zoom)
    オンライン開催のため、事前参加登録制とさせて頂きます。参加を希望される方は下記 参加登録フォーム より参加登録をお願いします。
  • 講演時間は,質疑応答を含めて20分~30分を予定しています(全体の講演数を踏まえて決定致します)

本研究会は,JSIAM Letters の投稿条件を満たします.
(講演内容について,著者に日本応用数理学会会員が含まれていなくても JSIAM Letters 誌への投稿機会が与えられます.投稿受付期間は 2021年12月11日 ~ 2022年12月31日 です.)


プログラム

オープニング 13:25 – 13:30 主査:保國 惠一(筑波大学)

セッション1 13:30 – 14:45 座長:保國 惠一(筑波大学)

  • 講演1(13:30 – 13:55)
    測地線距離に基づくスペクトラルグラフ分割による並列Nested Dissection
    〇若木 良太(筑波大学), 二村 保徳(筑波大学), 櫻井 鉄也(筑波大学)
    概要: 疎行列線形方程式の直接解法では, Fill-reducing orderingが重要な役割を果たす. その標準的な手法であるマルチレベル型Nested Dissection(ND)は並列環境における最適化に課題がある. 本研究では測地線距離に基づくスペクトラルグラフ分割を利用したND手法を提案し, 既存手法との比較実験によって並列環境におけるFill減少率・速度の両面での有用性を示す.
  • 講演2(13:55 – 14:20)
    誤差ベクトルのサンプリングに基づくSubspace CorrectionおよびDeflationによる前処理付きCGソルバの収束性改善
    〇池原 紘太(北海道大学),深谷 猛(北海道大学),岩下 武史(北海道大学)
    概要: 本発表では,同一の正定値対称行列を係数行列とする,複数の連立一次方程式を逐次的に求解するプロセスの高速化について報告する.本研究では,過去の求解プロセスにおいてサンプリングした近似解ベクトルを用いて構築した写像行列を,Subspace CorrectionおよびDeflationに基づく前処理内で利用するCGソルバの開発とその並列化を行った.疎行列データベースから取得したテスト行列を用いた数値実験により,開発したソルバを評価し,その結果について報告する.
  • 講演3(14:20 – 14:45)
    MGRITの粗格子演算子に対する最適化手法とその線形時間発展Stokes・Oseen問題への適用
    〇依田 凌(東京大学),中島 研吾(東京大学),藤井 昭宏(工学院大学)
    概要: 時間発展偏微分方程式の超並列解法として時間並列解法 (parallel-in-time) が注目されている.中でもMultigrid法に基づくMultigrid Reduction in Time (MGRIT) は,放物型問題に対しては高いスケーラビリティが確認されている一方で,双曲型問題に対してはその収束困難性が報告されてきた.De Sterckらは線形移流問題に対して,この困難性が粗いレベルにおける再離散化に起因することを明らかにし,粗格子演算子のスペクトル差分最小化による最適化手法を提案した.本発表ではDe Sterckらの解析を紹介し,それを線形時間発展Stokes・Oseen問題に適用した例を示す.
セッション2 15:00 – 16:15 座長:深谷 猛(北海道大学)
  • 講演4(15:00 – 15:25)
    ブロック赤黒順序付けを用いた摂動付きMIC(0)分解のモデル問題による収束性解析
    塩谷 明美(電気通信大学),〇山本 有作(電気通信大学)
    概要: ブロック赤黒順序付け法は,修正不完全コレスキー分解(MIC(0)分解)前処理の収束性をあまり落とさずに高い並列性を引き出す方法として知られる。本発表では2次元ポアソン方程式に対する摂動付きMIC(0)分解の収束性を解析し,元の条件数O(N^2)(Nは1辺の格子数)が,前処理により,大きい方のO(N)個の固有値を除き,O(N)に下げられることを示す。これは本前処理の有効性に対する一つの説明を与える。
  • 講演5(15:25 – 15:50)
    Normal equations can be more stable than equations
    〇Ken Hayami (Professor Emeritus, National Institute of Informatics), Zeyu Liao (The Graduate University for Advanced Studies (SOKENDAI)), Keiichi Morikuni (University of Tsukuba), Jun-Feng Yin (Tongji University)
    概要: Let A be an n by n real matrix, and u be the unit roundoff. We show that if the condition number k(A) = 1 / o( n u^{1/2} ), then k( fl( A’ A ) ) = O( 1 / ( n^2 u ) ), where A’ denotes the transpose of A, o( ), O( ) are Landau’s symbols, and fl( ) denotes floating point computation. (We have refined the proof based on comments at the annual meeting.) Then, numerical experiments suggest that if LL’ is the Cholesky decomposition of fl( A’ A ) computed in finite precision, then k( L ) = O( 1 / ( n u^{1/2} ) ).
  • 講演6(15:50 – 16:15)
    精度保証付き数値計算の数値再現性への貢献について
    〇尾崎 克久(芝浦工業大学)
    概要: 計算機環境の違いに関わらず,ビット単位で全て同じ数値実験結果を得る「数値再現性」というキーワードがある.本発表では,数値再現性を担保するための数値計算アルゴリズムをはじめから設計するのではなく,精度保証付き数値計算の活用により事後的に数値再現性を保証する方法について提案する.数値線形代数の諸問題に対して,精度保証付き数値計算を数値再現性の担保に利用することの現状を述べ,その利点と欠点を議論したい.
セッション3 16:30 – 17:45 座長:今倉 暁(筑波大学)
  • 講演7(16:30 – 16:55)
    Fast computation of an interval containing the minimal nonnegative solution to the nonsymmetric T-Riccati equation
    〇宮島信也(岩手大学)
    概要: A fast algorithm is proposed for numerically computing an interval matrix containing the minimal nonnegative solution to the nonsymmetric T-Riccati equation. The cost of this algorithm is cubic plus that for numerically solving the equation. The algorithm proves that the minimal nonnegative solution exists and the Kronecker form of the associated Frechet derivative at the solution is an M-matrix. It is moreover proved during execution of the algorithm that the solution contained in the interval matrix is unique and the minimal nonnegative solution. Numerical results show efficiency of the algorithm.
  • 講演8(16:55 – 17:20)
    リーマン多様体上の最適化におけるアルミホ直線探索の改良
    〇山川雄也(京都大学),佐藤寛之(京都大学),相原研輔(東京都市大学)
    概要: 本発表では,リーマン多様体上の無制約最適化問題に対する大域的最適化手法における新たな直線探索法を提案する.直線探索法は,最適化手法の大域的収束性を実現するための手段の一つであり,アルミホルールなどが有名である.本発表では,リーマン多様体上の最適化で知られているアルミホルールに改良を加え,計算量の削減が可能となる手法を提案し,この手法を備えたニュートン法が適当な仮定の下で大域的収束することを示す.
  • 講演9(17:20 – 17:45)
    固有値計算に用いるフィルタの伝達関数の設計に有理関数補間法を利用する試み
    〇村上弘(東京都立大学)
    概要: 固有値問題の固有対で固有値が指定された狭い範囲にあるものを線型作用素であるフィルタを用いて求める.フィルタには固有値問題と対応するレゾルベント少数の線型結合のチェビシェフ多項式を採用する.必要な固有値が下端付近の場合には,レゾルベントのシフトに実数だけを用いた構成が望まれる.フィルタの伝達関数は有理関数となるが,その特性をなるべく良くするように設計を行う際に,有理関数補間を利用する手法を検討する.
クロージング 17:45 – 17:50 幹事:相原 研輔(東京都市大学)

懇親会 18:00 –
zoom上でのオンライン懇親会を予定しています.ぜひお気軽にご参加下さい.


講演申し込みフォーム

講演申し込みは締め切りました.プログラムは本HPにて後日公開します.


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